私たちのスマホやパソコン、車や家電など、現代の暮らしを支える「半導体」。でも、その正体やどうやって作られているのか、意外と知らない方も多いのではないでしょうか?
この記事では、**半導体の素材(何でできているか)と加工(どうやって作られているか)**の視点から、わかりやすく解説していきます!
Contents
1. 半導体の素材:何でできているの?
● 主役は「シリコン(Silicon)」
半導体の材料といえば、まずはシリコン。地球上に豊富に存在し、精製がしやすいため、世界中の半導体チップの90%以上はこのシリコンが使われています。
シリコンの特長
-
高純度で結晶化しやすい
-
酸化膜(SiO₂)を作りやすく、絶縁に最適
-
電子の動き(キャリア)の制御がしやすい
● 他にもある!用途別の半導体材料
材料名 | 特徴 | 用途 |
---|---|---|
ガリウム砒素(GaAs) | 高速動作・高周波に強い | 衛星通信、携帯基地局など |
シリコンカーバイド(SiC) | 高温・高電圧に強い | 電気自動車、産業用モーター |
窒化ガリウム(GaN) | 小型・高効率 | 5G通信、急速充電器、レーダー |
それぞれ、シリコンでは対応しきれない性能を必要とする場面で使われています。
2. 半導体の加工:どうやって作るの?
半導体チップの製造は、ナノメートル(10億分の1メートル)単位の超精密な加工の世界です。以下、主な工程を見ていきましょう。
① 単結晶シリコンの作成(インゴット形成)
-
高純度シリコンを溶かし、種結晶を使って1本の大きな結晶(インゴット)に成長させます。
-
「チョクラルスキー法」という方法がよく使われます。
② ウェハー加工
-
インゴットを薄くスライスして「ウェハー」に
-
表面をナノレベルで研磨し、まったくの平坦に仕上げます
-
微粒子を取り除くための洗浄も徹底します
③ フォトリソグラフィー(回路パターンを焼き付け)
-
感光材(レジスト)を塗布し、マスクを通して光を照射
-
微細なパターンをウェハーに転写します
-
最新技術ではEUV(極端紫外線)を使うことも
④ 成膜・エッチング
-
回路を構成する金属・絶縁体などを原子レベルで薄く積層
-
不要な部分を薬品やガスで削り、必要な部分だけを残します
⑤ ドーピング(電子の流れを制御)
-
シリコンに微量の不純物(例:リンやボロン)を注入
-
これにより、電子の流れやすさを制御します(n型・p型)
⑥ 配線・多層構造
-
複雑な回路を構築するため、配線は10層以上になることも
-
銅やアルミニウムを使って電気を通すルートを形成します
⑦ テスト・切断・パッケージ化
-
完成したチップを1個ずつテスト
-
ウェハーを切り分けて(ダイシング)、パッケージング
-
外部からの衝撃・湿気・熱などから保護する役割もあります
3. 製造現場は「宇宙並みにキレイ」!?
半導体は、1粒のホコリでも台無しになるほど繊細です。そのため、製造はクリーンルームで行われます。
-
手術室よりも清浄
-
特定の空間では「1立方フィート中に粒子1個以下」
これが、最新の半導体製造の現場なんです。
まとめ
項目 | ポイント |
---|---|
素材 | 主にシリコン。用途に応じて化合物半導体も活用 |
加工 | ナノレベルの精密工程(結晶成長〜配線・封止) |
特徴 | 清浄度・精度・技術の結晶! |
半導体は、私たちの生活のあらゆる場面で使われています。その裏には、素材選びから加工まで、極限の技術が詰まっているんですね。
コメント