疲れたら休む。
休んで疲れが取れたらまた動き、そして疲れたらまた休む。
人生はその繰り返しだ。
疲れちゃうからと言って動かなくても、ずっと動かないということはできるわけはなく、いつかは動き出しまた疲れてしまう。
それならばいっそのこと無理してでも動く方がいいのだろう。
そうすればきっと、頑張った分だけ報われる時がくるはずだから。
そんなことを思いながら歩いていると、ようやく目的地が見えてきた。
そこは小さな公園だった。
遊具もあまりなく、ベンチとブランコがあるくらいで子供用の遊び場としては少し物足りない感じである。
だけど今は、この静けさが心地よかった。
俺はベンチに腰を下ろして空を見上げる。
今日はここで鬼ごっこをする予定だった。
他の参加者はまだ来てないらしかった。
まだ時間はあるし、少しゆっくりしようかな。
……それにしても、いい天気だなぁ。
雲一つない青空が広がっている。
日差しも強くなく気持ちの良い陽気だ。
「……ん?」
不意に何か視線を感じた気がした。
しかし、辺りを見回してみても特に誰もいないようだ。
誰かに見られていたような感覚があったんだけど……。
……まあ気にしないことにした。
それよりも早く鬼ごっこの準備をしてしまおう。
公園の入り口の方から話し声が聞こえて来た。
どうやら今日の参加者が来たようだった。
ようし、頑張ろう。
そう思い、俺はベンチから立ち上がり、両手を上げて背伸びをした。
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