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エッセイ

ステーキ皿

昼過ぎ、インターホンが鳴った。モニター越しに見る配達員は、すでに「重いですよ」という顔をしている。ドアを開けると、段ボールが2つ。どちらもそれなりに主張が強く、玄関のたたきが一気に狭くなる。中身は生活そのものだった。赤ちゃんの食事用マット、...
エッセイ

コロッケ

19時半、帰宅。玄関のドアを開けると、家の中は静かで、電気もついていない。靴を脱いで一歩入ると、すぐに分かる。「あ、妻は一度帰っているな」と。キッチンに行くと、その証拠があった。シンク脇のカウンターに、皿と箸。皿には揚がったパン粉が散らばり...
エッセイ

だるまさんがころんだ

居間の真ん中で、妻と娘と3人、「だるまさんがころんだ」をすることになった。昼下がりで、窓から入る光が畳の縁を白く照らしている。テレビは消えていて、家の中はやけに静かだ。こういうとき、人は突然、昔ながらの遊びを始める。鬼は代わり番こ。私が壁に...
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エッセイ

トイレ

10時起床。カーテンの隙間から入る光はすでに朝というより昼寄りで、部屋の空気は夜の名残と生活臭が半々に混ざっている。私は布団の中でそのままスマホを手に取り、世界のどうでもいい情報を指先でなぞっていた。すると、横から声が飛んできた。「パパ、は...
エッセイ

キツネうどん

17時。台所の窓は西日に照らされて、ステンレスの流し台だけがやけに明るい。「うどんが食べたい」妻がそう言ったので、反射的にキツネうどんを作ることにした。反射的、というのが大事で、これは思いやりというより条件反射に近い。棚の奥から、四国土産の...
技術

バーチャル経済圏の台頭:NFTが拓く現実を超える価値と所有の世界

はじめに:デジタル資産が“億”を動かす時代へ近年、「バーチャル経済圏」と呼ばれるデジタル上の経済活動が急速に広がりつつあります。現実には存在しないはずのデジタルアートやゲーム内アイテム、仮想空間の土地に対して、なんと数百万ドルものお金が動く...
DX失敗

DXが「目的」になってしまった企業の末路

導入「最新システム入れた途端に出荷が止まった!?」――最近、プリンで有名な江崎グリコが基幹システム刷新による大トラブルを起こし、主力商品のプッチンプリンやカフェオーレなどチルド食品の出荷が約1カ月も止まる異例の事態になりました。業務効率化の...
エッセイ

ダイニングテーブルがあり、高さが生まれた

床で就寝。この一文だけで、その頃の部屋の匂いとか、明かりの感じとかが、わりと鮮明に蘇ってくる。あの頃、私は床で寝ていた。私の人生にはなぜか「床で寝る時期」と「ソファで寝る時期」があって、2023年頃は間違いなく床の時代だった。さすがに直に床...
エッセイ

回らない寿司

昼の12時、回転寿司。レーンの上を流れているのは、マグロでもサーモンでもなく、「本日のおすすめ」とか「今だけ100円」みたいな文字が印刷されたプレートだった。プラスチックの板が、寿司の代わりに淡々と周回している。照明に反射して、やけに清潔で...
よく知らないこと

歴史はなぜ学ぶ必要があるのか

「歴史を学ぶって何の意味があるんだろう?」学生時代、年号や人名をひたすら暗記する歴史の授業に、そんな疑問を抱いたことはないでしょうか。大人になった今、改めて「歴史はなぜ学ぶ必要があるのか」と問われても、すぐには答えづらいかもしれません。実は...
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